基本情報
основная информация
1.通信社
информационное агентство
TASS (タス通信社)
1904年に設立された100年以上の歴史を持つロシア最大・最古の通信社(Telegrafnoye agentstvo Sovetskogo Soyuza)。政府が所有・運営する純粋な国営メディアで世界各国(63ヵ国)に支局や特派員を持っている。
基本的には自国を肯定し、政府の威信を損なう様な報道はしないが、「Sputnik」や「RIA Novasti」といった政府系メディア(政府から資金提供を受ける民間メディア)と比較すると、国を代表する公的な報道機関としてある程度は客観的・中立的な立場を取っている。
Sputnik
複数のメディアを傘下に収めるロシア最大のメディアグループ『Rossiya Segodnya(ロシアの今日)』が運営する通信社の一つ。政府・政府系企業から資金提供を受けており、国を代表するタス通信と比較すると、プロパガンダ色は強い傾向がある。
名前の由来はソ連が打ち上げた世界初の人工衛星「スプートニク」(1957年)で、名前の通り、国際社会や宇宙開発などを中心としている。またエモーション機能が付いており、記事に対する読者の反応が一目で分かる様になっている。
・エモーション機能
RIA Novosti (リア・ノーボスティ)
【Sputnik 】と同じく『ロシアの今日(Rossiya Segodnya)』傘下のメディア。通称でもある「RIA」は、ロシア情報通信社速報(Rossiyskoye Informatsionnoye Agentstvo Novosti)の略。「Sputinik」と同じメディアの傘下であり、報道姿勢はよく似ている。またエモーション機能といったリアクション機能も共通している。
「Sputnik」と比較すると国際社会よりも国内を中心に扱っており、ロシア国内の事情を知る上でより一般的な情報にアクセスすることができる。
ウェブサイトに表示される「РИА НОВОСТИ」は「RIA Novosti」のロシア語の基本的な文字であるキリル語字表記である(「RIA Novosti」はキリル文字のラテン語表記)。
「НОВОСТИ(Novosti)」は「ニュース」や「速報」を意味する。
・エモーション機能
Interfax
1989年ソ連崩壊期であるミハイル・ゴルバチョフによるペレストロイカ(改革)・グラスノスチ(情報開示)の時期に設立された非政府系のメディア。本拠地はロシア(モスクワ)であるが、政府の援助を受けない「独立系」のメディアであり、世界各国に拠点を持つ。東欧・北アジア全体の主要なメディアの一つとなっている。
特に経済やビジネスに関する報道に注力しており、位置付けとしては、アメリカの【bloomberg 】に近い存在と言えるかも知れない。
2.新聞社
газета
Izvestia (イズベスチア)
1917年に当時のペトログラード(現在のサンクトぺテルブルク)の「労働者・兵士ソビエト(後のソビエト連邦の母体となった労働者や兵士による組合)」の機関紙として創刊された老舗の日刊紙。かつては共産党の公式機関紙。
現在は政府系企業の「ガスプロム」の傘下にあり、政府寄りのメディアとして知られている。「Izvestia (イズベスチア) 」はロシア語で、報道やニュースを意味する。
Komsomolskaya Pravda (コムソモリスカヤ)
1925年に創刊されたロシアの代表的なタブロイド紙(大衆向けの小判紙)。かつてはソ連共産党青年組織「コムソモール」の機関紙であったが、現在は大衆紙として知られており、愛国的な論調は今も根強い。
名前は直訳すると「コムソモールの真実」で「Pravda」は「真実」を意味する。
Nezavisimaya Gazeta (ニェザヴィーシマヤ)
1990年にソ連の改革時代(ペレストロイカ時代)に、現在のモスクワ市議会の前身となる「モスクワ・ソビエト」によって創刊された日刊紙。名前の「Nezavisimaya Gazeta (ニェザヴィーシマヤ・ガゼータ)」は「独立新聞」という意味で、名前の通り、ソ連政府や共産党を離れ、独立した視点を持つ最初の新聞の一つとして重要な役割を果たした。
現在もロシア国内における独立系の新聞として知られている。
Kommersant (コマーサント)
1907年に創刊されたロシアで最も歴史のある日刊紙の一つ。1917年に共産主義(ソビエト)によって帝政が倒される前から存在した。
コンサルメントは「実業家」や「商業者」を意味し、名前の通り、イギリスの【Financial Times】などに代表される経済系の新聞紙。キリル語で表すと「Коммерсантъ(コメルサント)」。
ソ連時代は存在していなかったが、ソ連崩壊期の1989年、名前だけを踏襲して再出発した。
3.出版社
издательство
The New Times (ザ・ニュー・タイムズ)
1943年に設立されたリベラルな視点に立つ週刊誌。リベラル派の有力紙であり、アメリカにおける【TIME 】誌的な存在。
西欧的な自由主義・民主主義に立脚し、設立当初からロシアの政治や社会問題に対して批判的な報道を行ってきた。
ロシアの著名な学者やジャーナリストを迎えてのインタビューを通した記事をメインとする読み応えのある記事が特徴。
Russkiy reportyor(ロシア・リポーター)
2007年に設立されたこの雑誌は、フォトジャーナリズムに力を入れており、美しい写真と質の高いルポルタージュで知られている。
社会、文化、歴史、科学など幅広いテーマを扱い、アメリカで最も有名な週刊誌の一つ【The New Yorker 】のように、一編の読み物の様な長編記事を特徴としている。
Vokrug sveta (ヴォクルグ・スヴェタ)
1861年に設立された「世界一周」を意味するロシアで最も歴史のある月刊誌の一つ。科学、地理、歴史をテーマに、ロシア国内だけでなく、世界のさまざまな地域の自然や文化を美しい写真と共に紹介している。キリル語表記ではВокруг света (ヴォクルグ・スヴェタ)。
西側で本誌に近い雑誌を挙げるなら、アメリカの【National Geographic (ナショナル ジオグラフィック)】がそれに近いかも知れない。
4.オンラインメディア
онлайн-СМИ
The Moscow Times (モスクワ・タイムズ)
1992年にモスクワを拠点として創刊された英字新聞のオンライン版。2020年に新聞紙を廃止してオンライン版へ移行した。
報道姿勢としては、基本的にヨーロッパ側の視点に立っているということを除けば、特別に際立った点はなく、客観的でくせのない論調である。
ロシアでは反政府系のメディアに分類されており、2023年には「外国のエージェント」に指定され、現在はアムステルダムに拠点を移している。
多くの反政府系メディア同様、主に読者の寄付によって運営されている。
Lenta (レーンタ)
ロシア国内で現在「望ましくない組織」に指定されている反政府系メディア「Meduza(メドゥーザ)」の創設者ガリーナ・ティムチェンコがかつて編集長を務めていた独立系オンラインメディア。1994年に設立された。
「Lenta(レーンタ)」は「リボン」や「テープ」を意味し、メディアの文脈では「ニュースフィード(情報の連続した流れ)」を意味する。
ティムチェンコが解雇されて以来、独立性は失われているとされている。
Meduza (メドゥーザ)
Lenta(レーンタ)の元編集長ガリーナ・ティムチェンコが2014年に立ち上げた独立系オンラインメディア。
ロシアでは「望ましくない組織」に指定されており、ロシア国内では現在ウェブサイトはブロックされている。
ロシアと東で接するラトビアの首都リガを拠点に活動しており、主な収益源は読者からの寄付や、グッズ販売などである。
Mediazona (メディアゾーナ)
2014年に創設されたロシアの司法制度、政治的弾圧、刑務所問題に特化した独立系・反政府系ニュースサイト。ロシア政府により、「外国のエージェント」に指定されており、ロシア国内からのアクセスは制限されている。
主な収益源は読者からの寄付。
Zoografiya (ゾオグラフィア)
2004年に設立されたロシアの野生動物や自然環境に焦点を当てたオンラインメディア。野生動物の生態を捉えた迫力ある写真や、自然保護に関する記事が掲載されている。
野生動物や自然保護に焦点を当てたオンラインジャーナリズムのプロジェクトとして立ち上げられ、有志の動物写真家や生物学者、ライター達の手によって運営されている。
5.放送局
вещание
Pervyi Kanal (第一チャンネル)
1938年に設立された「ソビエト連邦中央テレビ(USSR Central Television)」を前身とするロシア最大の国営テレビ局。ソ連崩壊後に「オスタンキノ第1チャンネル(オスタンキノは巨大な電波塔が置かれたモスクワ北東部の地名)」に改称し、その後、現在の「第一チャンネル」となった。
ニュース、政治番組、エンターテイメントなど幅広い番組を放送し、政府の公式見解を伝える主要なプラットフォームとなっている。
・ニュース専用チャンネル:「Pervyi Kanal News (第一チャンネル・ニュース)」。
RT (ロシア・トゥデイ)
2005年に設立されたロシアの政府系テレビ局。多言語に対応しているが、西欧諸国からはプロパガンダに利用されていると批判されており、基本的にはロシア政府寄りの報道を行っている。記事にコメントとリアクション機能が付いており、閲覧者の意見の大まかな傾向を窺うことが出来る。
・コメント機能
6.機関誌
журнал
Rossiyskaya Gazeta (ロシースカヤ・ガゼータ)
ロシア連邦政府の公式機関紙。政府の政策や公式発表を伝える主要な媒体。直訳すると「ロシアに関する新聞紙」。
Priroda (プリオーダ)
1921年からロシア科学アカデミーが発行している自然科学の月刊誌。学術的な内容が中心となっているが、専門家による高品質な写真や図版が掲載され、ロシアの自然現象や生態系について深く知ることができる。
サイトへのアクセス後、タブの「最新号」あるいは「アーカイブ」をクリックすると好きな雑誌を選んで読むことができる。
「Природа (プリオーダ)」は「自然」の意味。
